2016年10月10日月曜日

セイバーメトリクス2016

 F1観戦に熱中していたら、いつの間にかプロ野球はペナントレースが終わり、クライマックスシリーズに突入していた。少し遅れたが、レギュラーシーズンをデータで振り返る。例年通り、対象は打者は100打席、投手は30イニング以上。昨年のデータはこちらから。

 「セイバーメトリクス2015

 まずは、セイバーメトリクスの元祖とも言える出塁率。4割を超えれば一流とされる。

 1.岡.450 2.柳田.446 3.坂本.433 4.筒香.430 5.山田.425 6.角中.417 7.中村晃.416 8.大谷.416 9.西川.405 10.鈴木(C).404 11.糸井.398 12.阿部.394 13.嶋.393 14.福留.392 15.栗山.390 16.丸.389 17.森野.388 18.秋山.385 19.原口.376 20.坂口.375

 並み居る強打者を抑えて、日本ハムの岡がトップ。来シーズンのレギュラー定着が期待される。中村晃は、今年は例年に比べると活躍した印象が薄いが、しっかり数字を残していた。栗山も不調で下位打線に下がることが多かったが、まだまだ衰えていない。

 次はセイバーメトリクスの代名詞とも言えるOPS。出塁率+長打率で計算され、10割を超えると超一流。

 1.筒香1.110 2.山田1.032 3.鈴木(C)1.015 4.大谷1.004 5.坂本.988 6.柳田.969 7.山川.925 8.岡.924 9.エルドレッド.900 10.バレンティン.885 11.角中.877 12.丸.870 13.浅村.867 14.村田.858 15.新井.857 16.吉田正.854 17.阿部.850 18.糸井.849 19.福留.845 20.メヒア.842

 筒香がトップなのは予想できたが、注目は大谷。打者でも超一流であることが、データからも証明された。巨人ファンとしては、もう阿部や村田に頼らずに世代交代を進めて欲しいと思うが、この数字を見せ付けられると、まだまだレギュラーから外せないか。西武の山川がブレイクしかかっているが、ポジションの関係で来シーズンもレギュラー定着は簡単ではない。一方で、吉田正には期待大。

 最後は足の速さを数値化したSPD。算出式はとても複雑だが、盗塁成功率、盗塁企図数、三塁打、得点が多いと数値が上がり、7.00を超えると一流とされる。

 1.福田(H)7.25 2.城所7.20 3.比屋根6.97 4.オコエ6.62 5.明石6.40 6.荻野6.37 7.梶谷6.09 8.金子侑5.98 9.加藤5.95 10.谷口5.90 11.茂木5.84 12.丸5.71 13.西川5.63 14.大島5.60 15.柳田5.32 16.鈴木(C)5.21 17.山田5.20 18.安部5.17 19.根元5.09 20.岡田4.99

 オコエはやっぱり凄い。同じ盗塁王でも、金子侑は高い数値を残しているが、糸井はTOP20圏外。総合力の金子侑に対して、盗塁に特化した速さの糸井ということか。広島の鈴木もランクインしており、将来的なトリプルスリーも目指せる位置に居ると言える。

 続いて投手部門。まずはセイバーメトリクスの代名詞とも言えるWHIP。1イニングに許しているランナーの数を表していて、1.0未満なら超一流。

 1.マーティン0.63 2.サファテ0.82 3.内0.90 4.安藤0.96 5.バンデンハーク0.98 6.平野佳1.00 7.ジャクソン1.01 8.大谷1.01 9.秋吉1.01 10.菅野1.01 11.牧田1.02 12.ミコライオ1.04 13.小川1.04 14.石川(M)1.05 15.岩嵜1.07 16.大石1.07 17.石田1.08 18.高梨1.09 19.ドリス1.09 20.千賀1.09

 マーティン凄すぎ。日本ハムの大逆転優勝の原動力だったことが、データからも分かる。バンデンハークは後半戦は戦力になってなかったので印象が悪いが、凄い数字を残していた。オリックスの平野も全盛期を過ぎた印象だが、まだまだできる。

 次は、DIPS。算出式はとても複雑だが、守備力に影響されない投手の総合力を示す数字と言われ、2.50以下は超一流とされる。

 1.マーティン1.88 2.サファテ2.22 3.大谷2.22 4.今村2.26 5.ジャクソン2.37 6.増田2.43 7.菅野2.48 8.平野2.59 9.小川2.60 10.則本2.65 11.ドリス2.67 12.マシソン2.75 13.中崎2.89 14.岡田2.89 15.海田2.91 16.須田2.92 17.又吉3.00 18.メッセンジャー3.05 19.マテオ3.05 20.スアレス3.09

 ここでもマーティンが1位。昨年もDIPSの項目で取り上げた中日の岡田が今年もランクイン。データ的には安定している上に、とってもいい投手ということになるが、どうも印象が弱い。菅野や小川は勝星に恵まれないシーズンを送ったが、WHIPに続いていい数字を残しているので、少しリズムが変われば、勝ちまくることができると思う。

 最後はK/BB。見たとおりの算出式で、打たせて取るタイプの投手が評価されにくいため、個人的には日本のプロ野球には馴染みにくい指標だと思っているが、それでも年々注目を集めている指標でもある。

 1.マーティン8.14 2.菅野7.27 3.サファテ6.64 4.バンデンハーク6.13 5.ミコライオ4.83 6.石川(M)4.73 7.秋吉4.53 8.マシソン4.45 9.則本4.32 10.和田4.13 11.今村3.95 12.ジャクソン3.87 13.大谷3.87 14.小川3.78 15.内海3.68 16.岡田3.67 17.石田3.67 18.マイコラス3.65 19.美馬3.63 20.岩嵜3.59

 ここでもマーティン。完全無欠である。DIPSに続いて、広島の今村もいい数字を残していて、完全復活を遂げたと言えそう。来シーズン以降も期待したいピッチャーだ。

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