発売前から、先行シングルへの賛否両論があった藤井風の3rdアルバム。自分としては、なかなかの傑作だとは思うものの、藤井風の3rdというよりは、Kaze Fujiiのデビューアルバムと言ってもらった方がしっくる来るような気がした。それぐらい、これまでの藤井風とは別の音という印象。
これまで多くのミュージシャンがそうであったように、このアルバムも本格的海外進出のためのアルバムということで、作風がガラッと変わっている。代表曲「きらり」にあるようなJ-POPの中でも特にポップな要素が、今作では見られなくて、どこか洋楽に寄せられた音になっている。それはそれで良いのだが、それって藤井風ではなくてKaze Fujiiとしての音楽に感じられてしまう。
その違いをハッキリと見せつけられるのが、初回特典となっているボーナスCDで、こちらは直近に日本向けにデジタルリリースされたシングルを集めたコンピレーション的なCDなのだが、別のミュージシャンのCDのような印象を受けた。確かに、これら楽曲とPremaの楽曲は同じアルバムの中では成立しないので、初回の特典として分けたのは正解だったように思える。
今後は、どっちの路線をメインで行くのだろうか。個人的にはどっちも好きなので、ここ最近の活動と同様に、日本向けに定期的に藤井風のシングルも出しながら、Kaze Fujiiのアルバムもたまには出すというスタイルを取ることを期待したい。
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