2014年10月13日月曜日

プロ野球観戦記 ~佐藤達とヘルマンと稲葉とT-岡田~

 2014.10.12 オリックス×日本ハム@京セラドーム大阪(クライマックスシリーズ)
F 200 000 110│4
Bs 000 001 23X│6

 友人に誘われ、クライマックスシリーズの観戦に。基本的にはクライマックスシリーズ反対論者だが、NPBがクライマックスシリーズをやめられない理由がよく分かる、とてもしびれる試合になった。

 とにもかくにもこの客入り。何でも2005年以降の実数発表になって以来、最高の動員数だったとか。

 こんなに人が入った京セラドームは観たことがないかも。

 先発はディクソンと上沢。ディクソンは立ち上がりをとらえられ、小谷野のライトオーバーのツーベースで2点を失う。ちなみに、この日のライトは川端。糸井のコンディションが良くて守備についていればどうなっていたか。

 その後は投手戦。特に上沢は、5回までパーフェクトピッチング。この大一番でとんでもない記録が達成されるのではないかという期待感も高まり始めていた。

 6回表にゲームが動く。ディクソンは簡単にアウト二つを奪うも、続く小谷野にレフト前ヒットを打たれる。ここで、まだまだいけそうだったディクソンを降板させると、出てきたのはまさかの佐藤達。後がない継投策にドームがどよめいた。というのも、ここで佐藤達が打たれたら、続く投手が居ないし、全てが終わってしまうからだ。この場面、佐藤達は近藤を抑え、0点でしのいだ。

 続く6回ウラ。駿太にこの日最初のランナーとなる四球を与えると、原拓がチーム初ヒットを放ち、これがタイムリー。僅かヒット一本ながら、ドームの雰囲気はガラッと変わった。

 オリックスに勢いが傾きかけていたところ、佐藤達がミランダにアーチを放たれる。これで3-1。やっとの思いで1点差まで追いついたのに、あっという間に2点差に引き離され、ドームの雰囲気も半分諦めモード。何より、たとえこの試合に勝っても、連日の痛打で、佐藤達を使いにくくなってしまったことが痛い。

 しかし、オリックスは粘る。7回ウラに糸井と川端のヒットでツーアウトながら2,3塁のチャンスを作り、ここで上沢をノックアウト。救援したクロッタから、ヘルマンが左中間に2点タイムリーツーベースで同点に追いつく。まるで逆転サヨナラしたかのようなドームの盛り上がり。負けたら終わりの第2戦ということで、ファンの力の入れようも普段と違う。

 日ハムには切り札が残っていた。8回表、安達の悪送球からチャンスを作り、1死1,2塁。ここで大引に代打稲葉を送る。日ハムの応援団は当然稲葉ジャンプ。オリックスファンもその様子を写真に撮る。そんな異様な雰囲気の中、稲葉はセンター前に勝ち越しタイムリー。打つべく人が打って、これで勝負アリだと誰もが思った。

 しかし、ここで終わらないのがクライマックスシリーズ。8回ウラに谷元から二つの四球をもぎ取ると、打席に向かうは4番T-岡田。この日は3三振と、打てる気配は無かったが、それでも奇跡を信じ、大歓声を送るオリックスファン。そしてその結果は。

 ライトスタンドへの特大の逆転3ラン。割れんばかりの大歓声は、まるで優勝が決まったかのような興奮のルツボだった。感動のあまり、涙が出そうになった。

 9回は平野佳がしめてゲームセット。こんなに面白い試合はなかなか無いと思うが、両チームの選手が極限まで緊張感が高まっているからこそ味わえるゲームだったと思う。

 普段、ヒーローインタビューまでは見ないのだが、この日は興奮が冷めず、最後まで観戦させて頂いた。

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