2014年10月12日日曜日

セイバーメトリクス2014

 こちらもレギュラーシーズン終了後の恒例。今年も野手は100打席以上、投手は30イニングス以上を対象でランキング。昨年のデータはこちらから。

 「セイバーメトリクス2013

 まずは元祖セイバーメトリクスの出塁率。4割を超えれば一流と言われる。

 1.糸井.424 2.バレンティン.419 3.丸.419 4.柳田.413 5.天谷.406 6.鳥谷.406 7.山田.403 8.マートン.394 9.ジョーンズ.394 10.ロサリオ.394 11.栗山.394 12.ルナ.387 13.角中.385 14.吉村.384 15.中村(L).384 16.銀次.384 17.アンダーソン.382 18.福浦.377 19.和田.376 20.嶋.375

 トップ10にカープの選手が丸、天谷、ロサリオと3選手もランクイン。天谷とロサリオはフルシーズン働いていないため、この両選手の使われ方次第では、来シーズンこそは悲願の優勝が狙えるかも。

 続いてセイバーメトリクスの代名詞とも言えるOPS。出塁率+長打率で計算され、10割を超えると超一流と言われる。

 1.バレンティン1.007 2.デスパイネ1.001 3.ロサリオ.978 4.中村(L).963 5.メヒア.950 6.糸井.948 7.山田.941 8.丸.910 9.筒香.902 10.アンダーソン.897 11.會澤.902 12.ルナ.888 13.グリエル.884 14.雄平.877 15.天谷.875 16.エルドレッド.873 17.マートン.872 18.和田.870 19.柳田.865 20.陽岱鋼.862

 目を惹くキューバ勢。デスパイネがこんなに凄い数字を残しているとは正直思ってなかった。そしてここでもカープの選手の数字が優れていることが分かる。會澤はバッティングを活かして、来シーズンはレギュラーを奪えるか。

 最後は、今年から取り上げるSPD。正式名はSpeed Scoreと言い、算出式はとても複雑だが、足の速さを数値化したもので、7.00を超えると一流と言われる。

 1.西川8.74 2.荻野貴8.62 3.杉谷8.38 4.明石7.70 5.斉藤(L)7.35 6.伊志嶺(M)7.32 7.梶谷7.18 8.金子侑6.96 9.本多6.76 10.岡田6.75 11.上田6.15 12.荒波5.91 13.森本5.75 14.天谷5.71 15.中島(F)5.63 16.安達5.47 17.木村(L)5.46 18.柳田5.24 19.島内5.15 20.比屋根5.12

 各チームの俊足自慢の選手が名を連ねる中、気になるのはライオンズの斉藤と木村。栗山と秋山が不動の西武外野手において、最後の一枠を賭けて来シーズンもこの2選手がハイレベルな争いを繰り広げれば、西武のチーム力はアップする。

 続いて投手部門。最初はこちらもセイバーメトリクスの代名詞と言えるWHIP。1イニングに許しているランナーの数を表していて、1.0未満なら超一流。

 1.一岡0.74 2.呉昇桓0.83 3.西野0.83 4.五十嵐0.88 5.大隣0.91 6.谷元0.91 7.佐藤達0.96 8.森(H)0.96 9.大谷(M)0.98 10.秋吉1.00 11.又吉1.01 12.岸1.02 13.森福1.03 14.金子1.06 15.サファテ1.07 16.平野佳1.08 17.岸田1.08 18.福谷1.06 19.ファルケンボーグ1.09 20.増田1.10

 一岡の0.74は驚異的な数字。と言うのも、2リーグ制以降で、30イニング以上でこの数字以下を残したのは僅か11選手のみ。ちなみに2000年以降だと、2002年の近鉄大塚(0.59)、2011年の中日小林正(0.61)、2002年の西武豊田(0.63)、2000年の巨人斎藤雅(0.73)、2002年のロッテ小林雅(0.74)、2008年の阪神藤川(0.74)の6選手。

 どうしてもリリーフ陣が有利になってしまうこの数値だが、先発で名を連ねた大隣、岸、金子は凄い。大隣は難病を克服し、来シーズン完全復活なるか。

 次はDIPS。算出式は複雑だが、守備力に影響されない、投手の総合力を示す数字と言われ、2.5以下は超一流とされる。

 1.サファテ1.40 2.五十嵐1.77 3.一岡2.14 4.高橋2.26 5.ファルケンボーグ2.30 6.金子2.30 7.又吉2.30 8.呉昇桓2.38 9.森(H)2.48 10.澤村2.58 11.比嘉2.65 12.大谷(F)2.66 13.西野2.70 14.福谷2.70 15.則本2.75 16.益田2.79 17.平野佳2.82 18.森福2.84 19.ウィリアムス2.85 20.嘉弥真2.90

 ソフトバンクのリリーフ陣が凄い。サファテ、五十嵐がワンツーを決めれば、それ以降も森、森福、嘉弥真がトップ20入り。強力なリリーフ陣で優勝を勝ち取ったことが分かる。澤村は潜在能力は高いものの、その力をチームの勝利に結びつける何かが足りない印象。

 最後はK/BB。文字通りの計算方法であり、打たせて取るタイプの投手が評価されにくいため、個人的には日本のプロ野球には馴染みにくい指標だと思っているが、それでも年々注目を集めている指標でもある。

 1.呉昇桓6.23 2.ファルケンボーグ5.63 3.平野佳5.38 4.則本5.23 5.小川4.91 6.金子4.74 7.澤村4.71 8.嘉弥真4.44 9.サファテ4.36 10.西野4.20 11.比嘉4.00 12.大谷(M)4.00 13.五十嵐3.94 14.前田(C)3.93 15.一岡3.86 16.バーネット3.82 17.又吉3.71 18.永川勝3.69 19.福原3.62 20.森(H)3.60

 各チームの抑えが名を連ねるなか、ロッテ大谷がなかなかいい数字を残している。来シーズンの更なる飛躍に期待。

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