WBCは終わり、気持ちとしては既にプロ野球の開幕に向いているこの時期ではあるが、一応WBCを振り返っておきたい。
結果は、2013大会と同様のベスト4。3連覇がかかった前回大会と、プレミア12から直前の壮行試合にかけていいところがなく期待が薄かった今回で、ベスト4という結果に対する世間の受け止め方が真逆になっている気がするが、結果としては同じベスト4である。
ただ、今回大会は、前回以上に紙一重だったと思う。準決勝では惜しくも2-1での敗退。おそらくプロ野球のペナントレースと同様、25試合の総当りなら、対アメリカなら10勝15敗ぐらいの結果は残すと思う。
もっとも、それは対オランダであっても同じぐらいの力の差だったように思える。10勝側の結果が出たのが2次ラウンドのオランダ戦で、15敗側の結果が出たのが準決勝のアメリカ戦ということだろう。この勝負弱さは検証の余地がある。
調べてみると、野球日本代表は準決勝に弱い。プロ野球選手が参加するようになってからの主な国際大会での準決勝の結果は以下の通り。
2000年 シドニー五輪 0-3で敗戦(vsキューバ)
2004年 アテネ五輪 0-1で敗戦(vsオーストラリア)
2006年 第1回WBC 6-0で勝利(vs韓国)
2008年 北京五輪 2-6で敗戦(vs韓国)
2009年 第2回WBC 9-4で勝利(vsアメリカ)
2013年 第3回WBC 1-3で敗戦(vsプエルトリコ)
2015年 第1回プレミア12 3-4で敗戦(vs韓国)
2017年 第4回WBC 1-2で敗戦(vsアメリカ)
通算で2勝6敗。
これは実力云々では無く、勝負弱さだと思う。海外の選手を見ていると、ここ一番で、いつも通りの力どころではなく、いつも以上の力を発揮しているようにも見える。このメンタリティーを身に着けることが今後の課題ではないだろうか。
若しくは、全く違ったアプローチを試みるのも面白いと思っていて、今回のイスラエル旋風を真似て、WBCは日系選抜として参加する大会と位置付けるのも面白いかも知れない。聞くところによると、今大会でベストナインに選ばれたクリスチャン・イエリッチは日本代表に選出される資格も持っていると言う。日系選手で固めることにより、日本におけるMLBへの関心を高める効果を狙うのも、考えようによってはありではなかろうか。