デビュー10年目の西野カナがリリースした7枚目のオリジナルアルバム。それが「LOVE it」である。
聴いてみて、まず感じたのが、10年目にしながらのサウンドの瑞々しさ。デビュー10年もすれば、特に女性ミュージシャンの場合は、歌い方やサウンドに変化が現れ、デビュー当時の持ち味は薄れ、人によっては別の魅力が出てきたり、人によってはそのことで魅力が薄れトップシーンからは消えていくものだが、西野カナは、どこかコミカルなサウンドに幅を広げつつも、デビュー当時のクラブサウンドもしっかりと残していて、そのバランスが素晴らしい。これは、オールドファンも納得の一枚と言えるだろう。
デビューして10年間、トップに立ちながら人気が右肩上がりという、J-POPの歴史においても稀有な存在とも言える西野カナ。そんな彼女の魅力を存分に収めたアルバムになっていると思う。
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