元西鉄ライオンズの投手、稲尾氏が現役時代に付けていた背番号24が永久欠番として制定されることが確定的となった。ニュース記事はこちら。
「稲尾氏の「24」永久欠番に=プロ野球・西武」(後日追記:過去ニュース記事のためリンク切れ)
永久欠番は各チームに幾つか制定されているが、選手に対して制定されたのは、実に1989年の王選手以来、約20年ぶり。もちろん永久欠番の安売りはするべきではないと思うが、これほどの長期間、誰も制定されていないというのも、90年代以降の名選手を後世に語り継いでいくためには、少し寂しい気がする。
ちなみに、現在制定されている永久欠番はこちら。
○巨人
・1:王
・3:長嶋
・4:黒沢
・14:沢村
・16:川上
・34:金田
○阪神
・10:藤村
・11:村山
・23:吉田
○中日
・10:服部
・15:西沢
○DeNA
・100:球団に縁のある著名人代表
○広島
・3:衣笠
・8:山本
○日本ハム
・100:大社オーナー
○楽天
・10:ファン
○近鉄
・1:鈴木(球団消滅のため失効)
選手の数だと14選手。これらが1989年までに制定されているので、プロ野球創立が1936年ということは、単純計算で4年に一人のペースで制定されていることになる。それから20年が経ったいま、更に5選手程度は制定されててもおかしく無いのではなかろうか。そこで、80年代以降、記録又は記憶で強烈に歴史に名を刻んだ選手を独断と偏見で選出して、永久欠番候補として提案したい。5選手に絞ろうかと思ったが、ここは思い切って永久欠番倍増計画と銘打って、13選手をピックアップ。それぞれ選出理由を簡単に記す。
○落合(ロッテ:6)
3度の三冠王は日本だけで無くメジャー含めても唯一の記録。
○イチロー(オリックス:51)
史上初のシーズン200安打。7年連続首位打者。史上最高の安打製造機。
○金本(広島:10、阪神:6)
1,492試合連続フルイニング出場は世界記録。2球団での制定が相応しい。
○福本(オリックス:7)
引退時点での1,065盗塁は当時の世界記録。
○岩瀬(中日:13)
前人未到の300セーブ達成。
○ダルビッシュ(日本ハム:11)
5年連続防御率1点台はとてつもない快挙。史上最強と言っても過言ではない。
○古田(ヤクルト:27)
捕手として史上2人目の2,000本安打。幾度となく優勝に貢献し、2004年は選手会会長として12球団によるプロ野球運営の形態も守った。
○清原(西武:3)
無冠の帝王だが、記憶に残るプレーは数知れず。無冠だからこそ永久欠番と言うタイトルに輝かせたい。
○江夏(広島:26)
ストッパーという役割の選手がMVPを初めて獲得したのが1979年の江夏。最優秀救援投手のタイトルは1976年から存在していたが、MVPを獲得することでストッパーの存在意義が一段と高まる。
○浅尾(中日:41)
同じく、中継ぎ投手が始めてMVPを獲得したのが昨年の浅尾。そういう歴史上大きな節目となった選手は永久欠番にすべきだと思う。
○松井(巨人:55)
記録としては歴史に残るほど突出したものは無いが、記憶に残ると言う意味では、松井を超える選手はそうそう出てくるものではない。
○ラミレス(DeNA:5)
外国人選手初の2,000本安打までカウントダウン状態。達成されれば永久欠番に相応しいし、達成するDeNAでの背番号を永久欠番にしてあげたい。
○村田(ロッテ:29)
トミー・ジョン手術を日本人で受けた最初の選手。村田がこの道を切り拓いたおかげで、桑田をはじめ多くの選手がケガから復活することができた。
繰り返すが、いたずらに永久欠番を増やすべきではないとは思う。ただ、やはり記録に、記憶に著しく多大な功績を残した選手には、その栄誉を長く後世に語り継ぐためにも、もう少し積極的に永久欠番を制定してみてはどうかと思う。
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