それは、僕が外回りの営業をやっていた頃のこと。社用車のカーステレオから流れるK-MIXから聴こえてきた曲に衝撃を受けた。美しい歌詞と芸術的なメロディライン。そして独特の声。その瞬間からファンになった。BUMP OF CHICKENの「天体観測」という曲だった。その頃から一度はライブに行ってみたいと思っていたが、それがついに実現した。
基本的にメディアに出ないので、どういうパフォーマンスをするのか想像できなかったが、特徴的だったのが連続しない演奏。特に、ライブの後半では曲の終わりとイントロを繋げて、一気に畳み掛けて盛り上げを絶頂に導くのが一般的だと思っているが、彼らのライブではそれが一切無く、本編18曲とアンコール3曲が全て区切られていた。曲終わりごとに余韻を楽しめるが、連続することによる盛り上がりは無く、これは一長一短か。
そして合間に頻繁に繰り広げられるMC。これも意外だった。しかも結構庶民的。そこにやたらとオーディエンスの体調を気遣うボーカル藤原。それもそのはず。何とアリーナ席はまさかのオールスタンディング。これは圧巻。まさにライブハウス大阪城ホール。サポートメンバーも居なくて4人だけのバンド編成によるライブは、ライブハウスをそのまま持ち込んだ印象だった。
MCに付け加えると、何とも独特で味わい深いボーカル藤原の言葉の選び方。昼食に植物(野菜のこと)を食べたとか、演奏を中断して曲をやり直すシーンがあったがそこで「全く同じ曲をもう一回やる」と言ったり、不思議な藤原ワールドは一度は味わってもらいたい。
そんなこんなでセットリスト。
M01.三ツ星カルテット
M02.宇宙飛行士への手紙
M03.分別奮闘記
M04.ゼロ
M05.ギルド
M06.66号線
M07.Smile
M08.グッドラック
M09.R.I.P.
M10.ホリデイ
M11.fire sign
M12.星の鳥
M13.メーデー
M14.angel fall
M15.supernova
M16.beautiful glider
M17.カルマ
M18.天体観測
EN1.魔法の料理
EN2.ガラスのブルース
EN3.真っ赤な空を見ただろうか
「魔法の料理」ではオーディエンスとの呼吸が合わずにやり直しが発生したのは嬉しいアクシデント。この曲での手拍子は厳禁。
大好きな「メーデー」と「天体観測」が聴けただけでも大満足。「メーデー」でアリーナ全体が波打ったところと、「天体観測」のあまりにも有名なイントロ部分で鳥肌が立ったのは忘れることができない。
腕を振り、飛び跳ねまくり、終わった時にはクタクタになる最高の3時間弱の時間だった。
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