今年のアカデミー受賞作「アーティスト」。今年で84回目を迎えるアカデミー賞にあって、第1回以来となるサイレント映画での作品賞受賞とあって、かなり話題になった作品だが、正直、2時間のサイレント映画は辛いだろうと思っていた。
しかし、それは違っていた。特に中盤以降は、どんどんストーリーに引き込まれていく。
舞台は1920年代。当時はサイレント映画からトーキー映画への移行期。主人公はサイレント映画界の大御所男優と、無名の新人女優。無名の新人女優はトーキー映画に積極的に起用され、瞬く間にトップスターに。一方で大御所男優はサイレントにこだわるあまり、表舞台から姿を消していく。
途中、ドラマティックな展開を経て、最終的には大御所男優が新たな分野に挑戦し、再び輝きを取り戻す兆しを見せるのだが、ここに、変化に対応していくことと、常に挑戦し続けることの大切さが描かれているように感じて、強く印象に残った。
当たり前といえば当たり前のメッセージなのだが、それが約100年前という時代設定にもかかわらず、今の時代にこそ活きるメッセージであることに、大きな説得力を感じた。
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