2012年12月16日日曜日

CDレビュー Mr.Children「(an imitation) blood orange」

 Mr.Childrenは、ある意味、安定感の無いバンドだと思っている。それはポップで楽しくて聴きやすいアルバムが出た次の作品は、決まって内面にこもった重々しいアルバムになりがちだからだ。

 その意味で、今作にはあまり期待していなかった。と言うのも、前作「SENSE」があまりにもポップで聴きやすかったから。それに今回のアルバムジャケットも彼らの重々しいアルバムにありがちな、メッセージ性を含ませたものであることも、その要因になっていた。

 ところが、そうではなかった。M1「hypnosis」こそ重厚なサウンドが印象的だが、M2「Marshmallow day」ではポップさ全開。個人的にも彼らの歴代のナンバーの中で、トップクラスに好きな曲かも。

 M4「常套句」はどこまでもストレートなラブバラード。M8「インマイタウン」は、シングル曲ではあまりリリースされないタイプの曲だが、アルバムにはしばしば収録されている少し落ち着いた感じのミディアムドライブミュージック。オールドファンとしては、このタイプのサウンドを奏で続けてくれていることが嬉しい。

 M10「Happy Song」は、フジテレビ「めざましテレビ」のテーマ曲。毎朝聴いている曲なので、改めてフルサイズで聴けることで新たな発見もある。

 全11曲と少なめだが、どの曲も特徴があって、何度聴いても飽きさせない。当分の間は、車の中でのヘビーローテーションになりそうだ。

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