2005年12月10日土曜日

CDレビュー「B'z The Best "PleasureⅡ"」

 B'zが500万枚を売り上げたベストアルバム「B'z The Best "Pleasure"」以来7年ぶりにPleasureシリーズ2作目である本アルバムをリリースした。1998年の「HOME」以降の全シングルを収録した豪華版だ。

 実は正直なところ、僕はこの作品はあまり期待していなかった。というのも、確かに収録されている曲は全作ともチャート1位を獲得した曲ではあるが、近年のB'zは90年代中頃と比較するとパワーが落ちてきているように感じていて、楽曲の良さよりもむしろネームバリューだけで1位を獲得しているように感じていたからだ。

 ところが、アルバムを聴いて、その認識は誤っていたことに気付かされた。激しいビートの「ultra soul」、「IT'S SHOWTIME!!」、「juice」、「ギリギリchop」などはものすごくパワーを感じるし、「OCEAN」、「今夜月の見える丘に」、「GOLD」といったバラードはじっくりと聴かせてくれる。このボリューム感は「Pleasure」と比較しても何ら劣るものではない。

 今回、このアルバムを聴いて思ったことがある。それは、様々なミュージシャンが「進化」という言葉を使って音楽の方向性を変えていくことがあるが、それは往々にして一般の支持を受けられずにファンが離れていってしまう結果になりがちだ。しかし、「PleasureⅡ」から感じられるのは「Pleasure」の頃と比べて何ら変わらないB'zのサウンドであり、彼らがこの7年間いい意味で変化しなかったということだ。

 そう。この7年間、B'zはB'zであり続けた。これがPleasureⅡを聴いた、僕の感想だ。

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