ペナントレースもいよいよ大詰め。
セ・リーグは独走していた阪神が失速。一方で巨人が1992年以来の11連勝を記録し、ついに最大13.0ゲームあった差を追いついてしまった。このまま逆転優勝すれば、セ・リーグ史上最大の逆転劇。国民的行事だった1994年の中日も、昨年の阪神も、大差を追いついたチームはその時点で息切れしてしまい、結局優勝を逃してしまうという結果に終わっているため、今回も簡単に優勝できるとは思っていないが、それでも期待してしまう。ちなみに前回11連勝した1992年は、2位に終わっている。この年、スタートダッシュに失敗した巨人だったが、途中加入のモスビーと大久保が大当たりして11連勝したっけ。
パ・リーグは優勝決定目前。今日も西武の試合途中にオリックスの敗戦が決まり、その時点でM1。直後に、今日から一軍合流で即4番起用の後藤が走者一掃の逆転タイムリーを放ち、球場は完全に優勝決定ムードに包まれた。そこから試合をひっくり返した楽天には意地を感じたし、あそこで逆転グランドスラムを放つのだから、フェルナンデスの集中力には恐れ入る。
これだけ大詰めを迎えているというのに、不思議なほど巨人、阪神、西武に注目が集まっていない。むしろ、広島と中日、日本ハムとロッテで繰り広げられている3位争いの方が話題だ。もちろん、CSというクソ制度のせい。いい加減、何とかならんのかな。
とは言え、今年も行われてしまうCS。大反対派の僕としては、1位通過のチームが日本シリーズに進出して欲しいと思っているし、そういう意味では中日とロッテが3位に滑り込んで欲しいと考えている。というのも、超短期決戦のCS。特に第1ステージは2勝先取なので、1勝すれば即王手。そんな制度だから絶対的なエースが居るチームの方が有利に決まっている。よってルイスやダルビッシュのような球界を代表するような、負けないエースが居るチームは、CSに出てきてもらいたくない。
岩隈が20勝をマークした。20勝投手の誕生は2003年の井川と斉藤和以来、5年ぶり。楽天は現在5位と0.5差の最下位。このまま最下位で終われば、最下位チームからの20勝投手ということで、これは、1974年の広島金城以来であり、パ・リーグに限れば1962年の近鉄久保以来という珍記録。最下位脱出の可能性も十分残されている楽天だが、記録マニアの僕としてはこのまま最下位で終わって欲しいかも。
おかわり中村が44号アーチを放った。西武球団の日本人選手としては田淵と秋山を抜き、史上最多記録。これはこれで凄いし、中村の快挙にケチをつけるつもりはないが、それでもやはり使用球は国際標準のものにした方がいいんじゃないかと感じさせられたニュース。
王監督が勇退することになった。一度は病に倒れながらも、ここまでチームを指揮し続けた姿勢には、本当に頭が下がる。ただただ、お疲れさまである。今後は野球界を見守りながら、ご意見番・アドバイザーとして力を貸して頂ければと思う。
2004年の球界再編で近鉄球団を消滅させ、球界の悪役に成り下がっていたオリックス。人気は落ち、チーム力も落ち、毎年のように監督交代を繰り返すドタバタ劇を演じ、何もプラスの話題がなかったオリックス。そんなオリックスが大石監督になって生まれ変わった。金子、小松、山本、近藤で構成されるローテーションは、「オリ近」の色を感じさせず、合併チームというマイナスのイメージを感じさせない(山本と近藤は元近鉄ではあるが)。イメージが良くなり勝つようになったのか、勝つようになったからイメージも良くなったのか、もちろん後者なのだろうが、ともかく大石監督になってからは、50勝38敗で勝率.568(西武の勝率は.564)と絶好調。CSでも台風の目になりそう。
メジャーに目を移すと、イチローが史上2人目の8年連続200安打を達成した。次は、張本が持つ日本記録の3085安打を、そしていよいよ来年は前人未到の9年連続200安打を目指す。こうなると、もう行くところまで行き尽くした感がある。個人的には、継続的に結果を残し続け、今もなお成長するイチローが、今後どのようにして衰えていくのかということに興味がある。
(記録は全て9月23日現在)