2010年7月17日土曜日

CDレビュー 西野カナ「to LOVE」

 ここ1年で日本を代表する女性ボーカリストに登りつめた西野カナ。その2ndアルバムがリリースされた。

 トップミュージシャンは、2ndアルバムの完成度が特に高いというのが、僕の持論。デビュー直後に大ブレイクしてしまうと力を蓄えることなく音楽マーケットの大きな流れに流されていってしまうが、ある程度力を付ける時間があることにより、自身の音楽性を確立できてくるのが2ndの時期だし、また、デビュー直後の勢いも持ったまま迎えることができるのが2nd。だからこそ、実力・勢いが高いレベルでバランスよく備わったミュージシャンの2ndアルバムは、パワーがある。浜崎あゆみの「LOVEppears」、宇多田ヒカルの「Distance」がそれぞれ2ndアルバムと言えば、納得してもらえるのではなかろうか。

 そして、西野カナの「to LOVE」も、その域に達している。シングルの「もっと…」「Dear…」「Best Friend」「会いたくて 会いたくて」はもちろん、その他のどの曲もキラキラと輝いている。どの曲もが彼女の代表曲として長い間残されていきそうなナンバーだ。

 でも、このアルバムは、僕の中では封印したいと思う。当時はまだ全国的には知られていなかった西野カナを、ご当地ということで偶然知り、そして「君に会いたくなるから」でブレイクし、その後1年で一気に日本を代表するミュージシャンになった西野カナ。ブレイク後のヒットシングルを収録するこのアルバムは、あまりにも僕の三重生活と重なりすぎる。楽しかった三重の生活を鮮明に思い起こさせるこのアルバムは、精神的につらすぎる。だから、もうこのアルバムは聴かない。

 紹介するナンバーも、あえて、シングルナンバー以外からセレクトする。

https://www.sonymusic.co.jp/artist/kananishino/discography/SECL-876
(後日追記:オトフレームがリンク切れのため、リンク先変更)

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