2008年10月18日土曜日

セイバーメトリクス2008

 これも毎年恒例なので、紹介しておきましょう。2008年度成績でのセイバーメトリクス各指標です。それぞれの意味は、以前の記事「マネー・ボール」をご覧あれ。

 今回も、これまでと同様で100打席・30イニングス以上を対象としてランキング。

 まずは打者部門。

○出塁率
 1.内川.416 2.青木.413 3.中島(L).410 4.セギノール.408 5.橋本.404 6.赤星.398 7.村田.397 8.中島(E).397 9.嶋.394 10.カブレラ.394 11.ローズ.394 12.森野.394 13.金本.392 14.栗原.389 15.松中.382 16.小笠原.381 17.稲葉.380 18.田中(F).379 19.ベニー.378 20.ウッズ.377

 けっこう多彩な顔ぶれだが、その中でも一番の注目は日本を代表するキャッチャーの影に隠れて存在感の薄い橋本が5位であること。FA宣言が噂されているため、捕手に困っているチームによる争奪戦が繰り広げられるかも。8位の楽天中島は、来シーズン以降の更なる飛躍を期待したい。

○OPS
 1.セギノール1.069 2.村田1.062 3.ラミレス.990 4.カブレラ.987 5.ローズ.977 6.後藤(L).972 7.内川.956 8.小笠原.954 9.森野.950 10.青木.942 11.橋本.939 12.中島(L).937 13.金本.919  14.G・G・佐藤.914 15.栗原.904 16.ウッズ.903 17.ボカチカ.901 18.稲葉.894 19.中村(L).889 20.松中.871

 何と12球団のトップはセギノール。CSで、故障したブラゼルに代わり4番を任されている後藤は実はチームトップのOPSを持っているので当然の起用だと言えるのかも。

○NOI
 1.セギノール628 2.村田619 3.内川596 4.カブレラ592 5.青木589 6.ローズ588 7.中島(L)586 8.橋本582 9.森野579 10.ラミレス579 11.小笠原572 12.後藤(L)570 13.金本567 14.栗原560 15.中島(E)552 16.ウッズ552 17.稲葉551 18.G・G・佐藤550 19.松中545 20.嶋540

 ヒットメーカーの印象が強い内川だが、長打力もあることを証明。あまり印象に残っていない今シーズンの嶋(C)だが、好成績を残していたことが分かる。来シーズン以降、若返りの進むチームにあって、ベテランの存在感を示すかも。

 続いて投手部門。

○DIPS
 1.藤川1.63 2.クルーン1.90 3.シコースキー2.39 4.岩隈2.41 5.山口(G)2.47 6.ウィリアムス2.48 7.浅尾2.52 8.越智2.53 9.ルイス2.58 10.豊田2.60 11.杉内2.60 12.ダルビッシュ2.63 13.寺原2.66  14.岩瀬2.67 15.五十嵐2.72 16.MICHEAL2.90 17.建山2.92 18.シュルツ2.95 19.永川2.97 20.伊藤(M)2.98

 シコースキーの好成績はかなり意外。巨人の優勝は山口と越智によるところが大きいと報道されているが、数字でもそれが証明された形だ。

○WHIP
 1.藤川0.74 2.ダルビッシュ0.94 3.永川0.95 4.阿部(T)0.97 5.五十嵐0.98 6.松岡1.00  7.岩隈1.00 8.寺原1.00 9.東野1.00 10.石井裕1.01 11.杉内1.02 12.横山(C)1.02 13.山口(G)1.03 14.小松1.03 15.ルイス1.03 16.クルーン1.05 17.グラマン1.05 18.大隣1.07 19.MICHEAL1.08  20.成瀬1.09

 かなりバラエティに富んだ面々。シーズン途中に移籍した石井裕は横浜にとってはかなりオトクなトレード。阿部・松岡・東野といった意外な名前がこういうところでクローズアップされるのは嬉しいし、こういった選手が、来シーズン以降、今シーズン以上に重要な場面で起用され、そこで結果を残してくれると、セイバーメトリクスを紹介した甲斐があるというものだ。

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