2011年9月23日金曜日

WBC問題

 2013年の次回WBCに向けて、その在り方が問われている。詳しくは、現在発売中の週刊ベースボール10月3日号に特集されているが、簡単にまとめると、WBCの収益金は、主催者であるMLBが大半を持っていく構造にあり、日本代表チームへのスポンサー契約で得た収入ですら、その構造に乗っかってMLBに吸い上げられているとのこと。これに異を唱えた選手会は、次回出場拒否もちらつかせながら、正常な収益分配構造になるよう、MLBと交渉をしているとか。

 NPB及び選手会の主張は、至極当然のことであり、僕もこの方向性に賛成。とことん戦って、正常な状態を勝ち取ってもらいたいし、そのための出場拒否ならやむを得ないと思う。

 しかし、その一方で、未来のプロ野球界を考えると、本当にそれでいいのかという疑問も残る。カネの問題はどうであれ、WBCという世界の舞台で、日本の野球が世界No.1であることはこれまでにも証明してきたところであり、それにより感動を得てきた。これから野球を始めようとする子供たちにも勇気を与えてきたことだろう。しかし、そんな感動の場を自らの拒否という形で失った場合、子供たちに野球を通じて世界と戦うという夢を失うことになり、野球の魅力を失い、野球をやろうという気持ちも失うことにも繋がっていくかも知れない。

 ちょっと大袈裟かも知れないが、そういう視点で考えると、MLBの理不尽な要求に対しては粘り強く交渉しつつも、まずは参加前提で話を進めていくというのも、一つの方法なのかも知れないとも思う。2004年の近鉄消滅時にストで成功したのに味をしめたか、今年の開幕の時のように、ストや出場拒否を安易にちらつかせながら交渉を進めている姿勢にも、ちょっと疑問が残るし。

3 件のコメント:

  1.  理想論だけど、「粘り強く交渉」と「参加前提」...

     MLBの対応…第1回は中米の国と決勝まで当たらないような変なトーナメントにしたり、審判をマイナーリーグの二流審判で固めて、疑惑の判定を大量生産したり…を見ていると、とても信頼できるとは思えないので、不参加もありだと思う。ヤツラこそ、強く言えば日本は引っ込むと思っているフシがあります。

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  2. >hiroshiさま

     ギリギリまで交渉しつつ、どうしても折り合いが付かなければ、今の不公平な条件下でも出場するっていう選択肢も、アリなんじゃないかとも思います。そして、第4回、5回に向けて、少しずつ改善していけばいいわけですから。

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  3.  「日本は、最終的には不公平な条件でも出場する...

     もともと他の国際大会のように、公平(?)な国際機関が主催しているわけでもないし。

     MLBが折れない限り、不出場もやむなしと。

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