さすがアカデミー受賞作品である。いつも1割ぐらいしか埋まっていないワーナーマイカル津の座席が、今日は3割ぐらいは埋まっていたのだから、GWとアカデミーが重なったからこその奇跡だ。
という冗談はともかく、クイズ番組「クイズ$ミリオネア」の放送現場と、主人公の過去のフラッシュバック場面を交互に映し出す演出は、その物語の世界にどんどん引き込まれていったし、10億を超える人口を抱えるインドならば、このような出来事も実際にあり得るのではないだろうかと思える脚本だった。そういう意味では、この映画の魅力は、フィクションとノンフィクションの狭間のような空間で描かれているところにあるのではなかろうか。
ストーリーは御存知の通り。インドのスラム街育ちで学校教育を受けてない主人公が、人気番組「クイズ$ミリオネア」に出演すると、正解を連発。ついには最終問題に辿りつくものの、放送時間が一杯になり、最終問題は翌日の放送に持ち越すことに。主人公は何故正解を知っているのか。そもそも彼がこの番組に出ようと思った動機は?その全てが繋がっているという点でも、この脚本は絶妙だ。
派手さはないが、引き込まれていく演出と巧妙な脚本。さらに言うとインドという国の実像を垣間見れる感もあるので、アカデミー賞受賞というスパイスを加味しなくとも、充分に観る価値のある映画だと言える。(3つのライフラインの使い方も、かなり心憎い感じだったし。)
ちなみに舞台となっているのはインドのムンバイという都市。聞いたことのない街だなと思って調べてみたら、かつてのボンベイが現地の言語での発音にあわせて1995年に公式名称が変わったとのことらしい。知らぬところで歴史は動いているものだ。
アカデミー+GWの奇跡=1割→3割?
返信削除津ってそんなに寂しいところ?
>RNさん
返信削除隣の鈴鹿にベルシティという超大型ショッピングセンター&シネコンがあるんですわ。で、みんなそっちに行っちゃう感じ。
僕からしてみると、徒歩5分のところに、いつ行ってもすいている映画館があるっていうのは、何とも贅沢でありがたい話ですよ。仕事終わりにレイトショーに行くのも容易ですし。