2012年8月15日水曜日

小久保の引退に思う

 ソフトバンクの小久保選手が引退を表明した。今シーズン中は引き続きチームに帯同し、プレーを続けると言う。

 僕は小久保選手は好きだし、ソフトバンクに止まらず球界全体の功労者だと思っている。でも、だからこそ、この引き際は疑問が残る。

 正直、ここ数年は成績は下降気味で、精神的な支柱にはなっていたのかも知れないが、純粋な戦力としては、あまり使い物になっていなかったのが現状。もっと早く引退すべきだったと思うが、2,000本安打を目前に控えていたため、それだけを目標に現役続行していた感は否めない。

 度重なるケガからも執念で復帰し、6月24日に見事2,000本安打を達成。目的を達成したため引退の道を選んだかのようにも見える。

 個人の大記録の達成は大きな感動を呼ぶことはもちろん事実だが、やはりプロ野球の最大も目的は優勝であり日本一。その過程で個人記録は達成されればいいわけであり、小久保に限らず、個人記録のために現役を続けられるのは、正直、見ていて気持ちのいいものではない。

 もちろん、2,000本打ったかどうかで、その選手のその後の人生は大きく変わるだろう。チャンスがあれば多少無理してでも打っておきたいのは分からんでもないが、そこはファンあってのプロ野球。落合の言葉である「勝つことが最大のファンサービス」は正にその通りだと思うし、チームの勝利より個人成績が優先されるのは、違うと思う。

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