2012年10月15日月曜日

セイバーメトリクス2012

 プロ野球レギュラーシーズン終了後の恒例企画。今年は集計する時間が取れず、発表が遅くなってしまったが、例年通り、打者は100打席以上、投手は30イニングス以上を対象に発表。その前に昨年の数値を振り返ってみる。

 「セイバーメトリクス2011

 振り返ったところで、まずは例年通りセイバーメトリクスの元祖である出塁率から。

 1.阿部.429 2.糸井.404 3.ホワイトセル.397 4.矢野.391 5.バレンティン.386 6.長野.382 7.中島.382 8.ミレッジ.379 9.栗山.278 10.嶋.376 11.大島.376 12.鳥谷.373 13.スケールズ.373 14.和田.370 15.李大浩.368 16.角中.366 17.新井良.365 18.清田.363 19.坂本.359 20.高橋由.356

 捕手殺しのイメージが強いホワイトセルだが、リーグを代表する名前に混じって堂々の3位。鳥谷、清田あたりは、今年はダメだった印象が強いが、しっかりと数字を残していた。

 続いて、セイバーメトリクスの代名詞とも言えるOPS。10割を超えると超一流。

 1.阿部.994 2.バレンティン.958 3.ホワイトセル.886 4.ミレッジ.865 5.ブランコ.851 6.李大浩.846 7.松田.840 8.中島.833 9.ペーニャ.829 10.坂本.815 11.長野.815 12.糸井.813 13.ラミレス.806 14.新井良.803 15.カーター.800 16.オーティズ.799 17.中村剛.792 18.矢野.787 19.枡田.783 20.松井淳.782

 投高打低の現在のプロ野球にあって、10割超は今年も現れなかった。上位を外国人選手が独占する中、12球団トップは阿部ということで、WBCでも主砲としての活躍が期待される。枡田や松井淳は来シーズンはレギュラー定着するか。

 打者部門最後はTA。これも1.0超は超一流。

 1.阿部1.072 2.バレンティン.996 3.ホワイトセル.898 4.ブランコ.854 5.ミレッジ.843 6.糸井.826 7.長野.816 8.李大浩.810 9.坂本.805 10.中島.797 11.ペーニャ.790 12.松田.784 13.新井良.778 14.スケールズ.764 15.中村剛.760 16.鳥谷.758 17.和田.748 18.エルドレッド.740 19.カーター.739 20.枡田.736

 阿部が1を超えた。1つのアウトを取られるまでに1つの塁を稼いだ計算になるので、その貢献度合いは凄まじい。各部門に登場する新井良は来シーズンに真価が問われる。

 続いて投手部門。投手部門におけるセイバーメトリクスの代名詞と言えばWHIP。1イニングに許したランナーを表すので、1を切ると超一流。

 1.山口鉄0.76 2.加藤康0.83 3.岡島0.84 4.高木京0.86 5.長田0.88 6.平野0.90 7.吉川光0.90 8.西村0.91 9.小山雄0.92 10.福田0.94 11.山井0.95 12.高木康0.96 13.吉見0.97 14.岸0.99 15.田島0.99 16.藤岡好0.99 17.杉内0.99 18.マシソン1.00 19.武田翔1.00 20.浅尾1.00

 投高打低のためか、20選手全員が1以下。短いイニングを全力で投げるリリーフ投手が有利なこの指標だが、先発投手でありながらランクインしている吉川や吉見はさすが。巨人の小山も素晴らしい数字を残しており、来季のローテーション入りを期待したい。

 続いてDIPS。

 1.田中1.91 2.山口鉄1.97 3.藤川2.05 4.マシソン2.05 5.平野2.11 6.浅尾2.17 7.藤岡好2.30 8.岡島2.34 9.杉内2.41 10.高木京2.47 11.金無英2.50 12.今村2.50 13.マエストリ2.56 14.森福2.57 15.武田翔2.60 16.金子2.60 17.高木康2.60 18.加藤康2.62 19.田島2.65 20.吉川光2.68

 計算式が複雑だが、投手の総合力を測る指標とされている。今年は不振と言われていた田中が1位ということで、力を持っていることが伺える。ソフトバンク藤岡、阪神加藤は、普段はあまり目立つことの無い投手だが、いい仕事をしている。

 最後に、年々注目されてきているK/BB。

 1.平野16.00 2.山口鉄9.71 3.田中8.89 4.岡島6.00 5.吉見5.85 6.今村4.94 7.バーネット4.73 8.グライシンガー4.67 9.能見4.65 10.松永4.43 11.マシソン4.36 12.加賀4.09 13.杉内4.00 14.金無英4.00 15.宮西4.00 16.前田健3.89 17.藤川3.87 18.ミコライオ3.86 19.藤岡好3.78 20.岸田3.77

 オリックス平野は驚異的。加賀がいい数字を残しており、この投手をうまく使うことによって、DeNAは浮上のキッカケをつかみたい。

 昨年の記事で取り上げた大隣が今年急成長。来シーズンブレイクする選手がこのランキングに含まれていてもおかしくない。そんな勢力図を予測するのに活用頂ければ幸いだし、今回はWBCメンバーの予想にも使えるかも。

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