2018年9月12日水曜日

セプテンバー・コールアップで気付いたこと

 9月になり、MLBではセプテンバー・コールアップの時期。8月31日まではいわゆる出場選手登録と言えるActive Rosterは25選手までだが、これが9月1日からは一気に40選手に拡大される。

 と、ここまでは特にMLBにのめり込む前から知っていたし、漠然と、優勝を狙うチームは数にモノを言わせて勝ちに行くのだろうと思っていた。ところが、どうやらそうでもないようだ。もちろん、優勝争いを繰り広げているチームは、何人かはコールアップしたが、フルで40人まで登録しているチームは無いし、数選手のみのチームもある。素人考えでは、代打・代走・守備固めを出しまくったり、投手が少しでも崩れ出したら次のリリーフを投入したり、何なら、延長が無制限のメジャーなので長い試合になることを想定して毎試合第二先発を準備すればいいのにと思うのだが、違うのだろうか。

 調べてみると、おそらくマイナー・オプションが関係している気がする。色々と細かいルールはあるようだが、ざっくり言うと、一度Active Rosterに登録された選手を、そこから自由に外すことができるのは3シーズンまで。4シーズン目以降は一度ウェイバーにかけないと外せないので、その時に他球団に強奪されるかもしれないし、メジャー在籍5年を経過した選手はそもそも登録を外されることを拒否できる。そんな制約もあるので、中途半端な選手をお試し感覚で昇格させると、シーズン終了後の降格もオプション1年分としてカウントされるので、その後の昇格・降格の自由度を奪うことになる。だから、セプテンバー・コールアップだからと言って安易に昇格させないのかな。

 あと、そうは言っても、この時期は昇格が多いのだが、他に多いと感じたのが40人枠外からの昇格(メジャー契約)と、故障者リストからの復帰。

 故障者リストからの復帰がこの時期に多いことは全然知らなかったが、ただ、考えてみればよく分かる。8月31日までは復帰させるためには、代わりに誰かを降格させなければならなかったが、Roster枠が拡大になっているこの時期は、誰も降格させることなくそのまま故障者リストから復帰させることができる。なので、ここからは推測だが、余程の緊急の事情が無い限りは、8月中旬ぐらいに復帰できそうな選手は、9月1日まで復帰を待つのでは無いだろうか。

 ただ、40人枠外からの昇格が多いのは理由が分からない。40人枠自体が拡大されるわけでもないので、ここから昇格させるためには、誰かをDFA(戦力外)にする必要があるのだが、この時期に集中する理由は分からないなぁ。

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