2024年5月20日月曜日

愛岐トンネル群

 先日、地元の人と話していたら、「愛岐トンネル群」の話題になった。

 そもそも、その存在を知らなかったので、その場は知ったかぶりをして話をてきとうに合わせたのだが、帰宅後調べてみたら、どうやら、JR中央線の高蔵寺から多治見までの間で、かつて単線だった頃に使われていたトンネルのことで、近年ではその価値が認められ、年2回の特別公開のときには、全国から観光客が訪れるようになっているとのこと。

 そんなことになっているとは、全然知らなかったのだが、驚いたのは、複線となり使われなくなった1966年以降、全く手入れがされていなく、やがて藪が覆い、人の目につかなくなり、人々の記憶からも消し去られていたところ、2005年に市民のふとした発言から発掘調査が行われ、数ヶ月にも及ぶ探索の結果、ようやく見つけ出したものだったということ。

 これの何が驚きかと言うと、自分自身、このトンネルのことは普通に覚えてて、別に記憶からも消えてないものだったから。1980年代前半の頃だが、中央線に乗って多治見方面に行く機会が多く、定光寺から古虎渓あたりまで、車窓からは単線時代の線路とトンネルの入り口が見えてたのを覚えている。そんな何気ない記憶に残っているものが、今やかなりの価値を生むものになっていることが何よりも驚き。

 他にも、自分の記憶に残っている何かしらのもので、それを思い出して、発掘することによって、価値が生まれるものがあるのかも知れない。面白いですね。

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