SEKAI NO OWARIがリリースした2枚同時発売のニューアルバム。この形態は90年代によくあった印象だが、オリジナルアルバムを2枚同時リリースするってのは、最近ではかなり珍しい気がする。
2011年の「スターライトパレード」でブレイクすると、一気に音楽シーンのトップに躍り出たSEKAI NO OWARI。しかし、2015年ぐらいから勢いが無くなってきて、最近ではヒットチャートで名前を目にすることは少なくなってきている。しかし、このアルバムで分かったのは、彼らの音楽はまだまだ衰えていなくて、今でも音楽シーンの最前線で活躍できるパワーがあるということだ。
特にそれぞれのリードトラックとなっている「LOVE SONG」「YOKOHAMA blues」は、シングルとしてリリースされ、年間チャートの上位に入ってもおかしくないと言えるほど、彼らの世界観がさく裂した良曲。なのに、何故彼らは、ヒットチャートから取り残されつつあるのだろうか。
思うに、ヒット曲って、楽曲のクオリティが良ければ生まれるものではない。タイミングだったり、時代の空気感だったり、そういった様々なことが重なり合って、初めて生まれるのだろう。今のSEKAI NO OWARIがヒットチャートを賑わせていないのは、2010年代前半ほどは、時代の流れとマッチしていないからなのかも知れない。そんなことを感じさせられたアルバムだった。
ただ、間違いなく、J-POPど真ん中の彼らから届けられた、J-POPど真ん中の良盤。最近のヒットチャートは、アイドルやアニメソングに席巻されていて、音楽ファンからすると少し寂しい思いもしているところだが、だからこそ、J-POPファンに今のタイミングで聴いて欲しいアルバムだ。
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