少し前のネタになるが、バリー・ボンズ選手が8月7日のナショナルズ戦でMLB新記録となる756号のホームランを放った。ドーピング疑惑の中、賞賛からブーイングの声までいろいろと聞こえてくるが、とてつもない記録が達成されたのも事実。僕としては素直に褒め称えたい。
この記録達成を記念して8月16日に発売された週刊ベースボールでは、名物コラム「記録の手帳」の中で、バリー・ボンズ選手の足跡を振り返っている。そしたら、驚いたことに、通算記録はもちろんのこと、73本というMLBのシーズンホームラン記録も持っているバリー・ボンズ選手だが、ホームラン王を獲得したのは73本打った2001年と1993年に46本で獲得した2回しかないとのこと。ちなみに首位打者は2回、打点王は1回と、意外と打撃タイトルには恵まれていない。
ちょっと気になったので、MLBにおける他のホームランアーチストのホームラン王獲得状況についても調べてみた。バリー・ボンズに抜かれるまではMLB最高の755本を放ったハンク・アーロンは、1957年(44本)、1963年(44本)、1966年(44本)、1967年(39本)の4回。歴代第3位でもはや伝説の域に達しているベーブ・ルースは何と12回。1998年に熾烈なホームラン王争いを繰り広げ、MLBにホームランブームを巻き起こしたマーク・マグワイアは1987年(49本)、1996年(52本)、1998年(70本)、1999年(65本)の4回で、一方のサミー・ソーサは2000年(50本)と2002年(49本)の2回。このホームランブームが到来する以前にシーズンホームランのMLB記録を保持していたロジャー・マリスは意外にもこの61本を放った1961年の1回のみ。近い将来にバリー・ボンズ超えをするだろうと言われているA・ロッドことアレックス・ロドリゲスは2001年(52本)、2002年(57本)、2003年(47本)、2005年(48本)の4回。これだけ並べてみると、バリー・ボンズのタイトル運の無さがより一層強く感じられる。
せっかくなので、NPBも。
868本放った世界のホームラン王、王貞治は不滅の大記録とも言える15回獲得。歴代2位の野村克也も負けじと9回。歴代3位の門田博光は1981年(44本)、1983年(40本)、1988年(44本)の3回だが、3回目の1988年は何と40歳で獲得という快挙。王と並びシーズン55本の日本記録を持っているタフィ・ローズは1999年(40本)、2001年(55本)、2003年(51本)、2004年(45本)の4回。もう一人の日本記録保持者アレックス・カブレラはインパクトある活躍している割には2002年(55本)の1回だけ。記録より記憶に残る男、長嶋茂雄だって1958年(29本)、1961年(28本)の2回。カブレラは意外とホームラン王を獲得回数が少ないが、ほとんどのホームランアーチスト達はホームラン王をそれなりの回数獲得している。
こうしてみると、やはりバリー・ボンズのタイトル運の無さが目立つ。あ、そうそう。日本にも居ましたね。そんな選手が。そう、現役最多の525本を放っている清原和博!言わずと知れた無冠の帝王で、野球ファンなら誰もがご存知の通り彼にはホームラン王どころか、打撃3部門のタイトルを1度も獲得したことがない。さらに調べてみたら、現役2位の388本(8/18現在)を放っている金本知憲もホームラン王獲得経験無し。そう考えると、バリー・ボンズはそれなりにタイトルを獲得している方とも言えるか。
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