2010年6月18日金曜日
屋久島その2 ~縄文杉~
縄文杉に到着。
圧倒的な存在感。高さ25.3mということだが、それ以上の存在感を感じる。天を突き抜けて、どこまでも伸びていっているかのような錯覚を起こすほど。
他の屋久杉は森の中にあったが、この縄文杉だけは周りに木がないところに堂々とそびえたっている。まるで森の主として、森を見守っているかのように。
しかも、他の屋久杉が真っ直ぐ空に向かって伸びているのに対して、縄文杉はどことなく神秘的な曲線を描く。これがまた太古からの歴史を感じさせるし、他の屋久杉とは違う特別な雰囲気を持たせている。
屋久杉の歴史は伐採の歴史。古くは江戸時代から年貢の代わりに納めていたということだが、縄文杉を筆頭に何本かの屋久杉は残っている。これは、当時から自然的な価値を見出していたのではなく、単に木が古すぎて、材木としての価値がなかったからという理由らしい。今回の道中、この話が一番衝撃的だった。
○11:30
下山開始。30分ほど、縄文杉に見とれていたことになる。
下山道は登山道と同じ。このため、景色は同じはずだが、見ている方向が違うため、道中は気付かなかった木が視界に飛び込んでくる。
これが、通称「メデューサの木」。不思議な光景だ。
○13:10
ウィルソン株まで戻る。観光シーズンなら帰り道は淡々と進んでいくところだろうが、この日はガラガラだったため、帰り道にもハートマークを激写。
○13:50
トロッコ道に戻る。ここから延々とトロッコ道を帰ることになる。
帰り道は、メンバーみんなが疲れていたこともあり、休憩を多めに挟みながらの下山。僕自身も、登りは余裕だったが、帰りは例のごとくヒザが痛みだし、特に階段上になっている段差を下りるのは、かなりの痛みを伴なう状態になった。(不思議と翌日にはほぼ完治したけど)
これは、下山中のトロッコ道で見つけた杉の子供。これでも7~8年は経っているとのこと。最初はゆっくりと成長し、ある程度葉をつけて、光合成が充分にできるようになると一気に育つとのこと。ちなみに、生まれて数週間しかなっていないだろうと思われる杉の赤ちゃんも撮ったのだが、手ぶれが激しく、今回は掲載を割愛。
これが下山中、唯一まともに撮れたヤクシカ。森の中で暗いし、動きが素早いので、これが僕の写真技術では精一杯。写真にはあまり収められなかったが、ヤクシカそのものは全く珍しくなく、少し歩けばいつでも見かけることができる存在である。
○16:50
下山。総行程11時間半。30分は縄文杉に見とれていたし、途中で朝食と昼食があったが、それでもちょっと時間がかかりすぎかな。ちなみにガイドさんが本気出してあるけば、5時間で往復できると言っていた。恐るべし。
何よりも天候に恵まれた今回の縄文杉。屋久島は雨の島で、1ヶ月のうち35日は雨が降ると言われるほどだが、今回の登山中、小雨がパラついたときはあったが、それも下山中で、縄文杉と対面している時は晴れ間も見えた。それが何より良かった。
もっと言葉を尽くして、この感動を語ろうと思ったのだが、縄文杉の凄さはそんな中途半端なものではない。歩くのは大変だが、特別な登山技術は不要なので、誰でも行ける。是非とも一度は訪れることを薦めたい。但し、オフシーズンに。
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