2010年6月20日日曜日

屋久島その4 ~ウミガメの産卵~

 当初は予定していなかったが、屋久島ではウミガメの産卵を観察できることを知り、観察会に参加してきた。

 ウミガメは、早ければ暗くなってきた21時ごろに上陸すると、卵を生む穴を掘り、そこに卵を産み、きれいに穴をふさぎ、そして海に帰っていく。

 文字にするとシンプルなのだが、なかなか簡単にはいかず、上陸途中に障害物があったり、身の危険を感じたりすると、上陸を諦める場合もあるらしいし、穴掘りに失敗することも多い。

 産卵は一晩中行われるし、一晩で産卵するウミガメの数は数十頭にも及ぶので、ずっと待っていれば必ず見られるのだが、自然保護の観点から観察時間が決められているので、その時間内に見られるかどうかはその日の運次第。

 でも、この日は運がよかった。あまり待たずに、しかも待機所のすぐ近くで産卵開始。多少離れた場所からオペラグラス等で観察するものだと思っていたのだが、すぐ近く、それこそその気になればウミガメに触ることができるぐらいの至近距離で観察できたのである。

 実際に卵を産む瞬間を見ることができて感動したのだが、それ以上に良かったのが穴を埋めて、そこに卵が埋まっていることを分からなくさせるカモフラージュと言う作業。足と胴体を使って穴を埋めつつならしていくのだが、これがかなり見事な作業。目の前でその作業が繰り広げられているのに、徐々に我々ですらどこに卵が埋まっているのか分からなくなるほどだった。

 ウミガメは光を嫌うので、残念ながら写真撮影はNG。よって、記録には残せないものの、充分に記憶に残すことができたウミガメ産卵だった。

 なお、観察会は、ウミガメでの影響を最小限にするため、完全予約制。僕らがホテルの人に紹介してもらった団体は「永田ウミガメ連絡協議会」。

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