良くも悪くも、コミッショナー主導で改革をどんどん進めるMLBだが、今シーズン及び来シーズンからのルール改定について発表された。近年だと、コリジョンルール、リクエスト、申告敬遠など、MLBがルールを変えるとNPBも1~2年遅れで追従するため、野球ファンとしては注目しておくべき動きだと思っている。
ニュース記事はこちら。
「トレード期限、球宴、ロースター枠など ルール変更が決定」 (後日追記:過去ニュース記事のためリンク切れ)
主な変更点をまとめてみる。
〇今シーズンからの改定
・イニング間
これまで一般の試合は2分5秒、全国放送の試合では2分25秒だったが、これを2分に統一して短縮。また、2020シーズンからは更に1分55秒に短縮。
・トレード期限
7月31日が最終期限。8月1日以降もウェイバーを通過すればトレードできたが、それは廃止。
・オールスター
ファン投票2ラウンド制に。最初に従来の方式で各ポジション3選手に絞り込み、最後に1日だけの決選投票にて1位を決定。
延長戦に入ったら、無死2塁からのタイブレーク制を導入。
ホームラン競争優勝選手へ賞金を与える。
・マウンドに集まれる回数
6回から5回に、1回分削減。
〇来シーズンからの改定
・ロースター枠
25選手から26選手へ1名増加。ダブルヘッダーでは同様に27選手へ1名増加。
セプテンバーコールアップは原則廃止で、9月以降のロースター枠は28名。
・登録ポジションによる制約
野手の登板は、延長回か7点差以上の時のみに限定。
野手・投手以外にTwo-Way Player(二刀流)としての登録も可能。
・投球イニング制限
投手は、その回を投げ切るか、3人以上の打者と対戦する必要あり。事実上のワンポイント禁止。
・故障者リストの日数
10日から15日延長。(2016年までのルールに戻る)
ということで、噂されていたピッチクロックの導入は無かったが、それにしても気になるのは事実上のワンポイント禁止。これは、いわゆるアグリーメントレベルではなく、野球のルールの根幹に関わるルール変更なので、簡単に見過ごすわけにもいかない。もちろん改善するべき点は改善するべきなんだろうけど、伝統ある野球と言う競技の根幹的なルールの一つであるし、これを変えると過去の記録との整合性が取れなくなるので、これだけは、NPBには追従して欲しくない。
もう一つ気になるのは、オールスターでの延長タイブレークの導入。公式戦ではないものの、公式戦と同等の位置づけである試合にタイブレークが導入されるということは、一つの風穴が空いてしまったとも受け取れるし、嫌な動きである。
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