2010年9月14日火曜日

CDレビュー 久松史奈「ENTRANCE」

 2005年に日本での活動再開以降、コンスタントなリリースを行ってきた久松史奈だが、これまでリリースしてきたのはミニアルバムとセルフカバーアルバム。つまり、今作「ENTRANCE」は、「I DOLL」以来、実に11年半ぶりのオリジナル・フルアルバムとなる。いよいよ本当の意味での完全復活だ。

 内容も実にバラエティに富んでいて、それでいて原点回帰。少し尖ったロックな歌詞をポップなアッパーチューンで歌い上げるM1「SATELLITE」は、まさに彼女の真骨頂。ミディアムテンポのM7「OPEN YOUR MAP」は、彼女がヒット曲を連発していた時代のサウンドを思い起こさせてくれる。

 90年代前半に彼女の曲が好きだった人にとっては、色あせない史奈サウンドを楽しむことができるアルバムだし、彼女の存在を知らない若い世代の人たちにとっても、アルバムタイトルが示すとおり久松史奈というミュージシャンを知るための”入り口”として聴くことができる一枚である。

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