アカデミー賞受賞した「ハート・ロッカー」は、一瞬たりとも気を抜くことを許さない、緊張感溢れる作品だ。
戦場における爆発物処理班の日常を、ドキュメンタリータッチで描くこの作品は、常に死と隣り合わせ、いやそれどころか死が当たり前という異常な状況を、メッセージ性を極端に取り除いた形で淡々と映像化している。だからこそ引き込まれていくのだろうし、あたかも自分がその場に居るような錯覚を覚えたりする。
戦場をここまで生々しく描写した映画は、そうないだろう。だから評価されるのも分かる。でも、これは特殊ジャンルの映像作品だ。素晴らしい作品であることには間違いないが、アカデミー賞に値する映画なのかと言われるとそこには疑問符が付く。それこそがアカデミーらしいといえば、それまでなんだけど。
しかし、この手の戦場のネタに久しぶりに触れたが、こういうスリリングな映画は、多分男の子なら嫌いではないと思う。そういう特殊な刺激性のある映画だ。この映画を観て、中学生時代にこんな戦場ネタが大好きな友人が居て、メタルギア的なゲームをよく一緒にやっていたことを思い出した。そんな少年時代のちょっとした思い出を思い起こさせてくれた映画でもあった。
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