2019年10月3日木曜日

セイバーメトリクス2019 野手編

 9月中にペナントレースの全日程が終了した今シーズン。調べてみたら、2リーグ制移行後、東京オリンピックの影響と言う特殊事情があった1964年を除くと、何とプロ野球史上初の出来事だったらしく、史上初めて公式戦が無い10月を過ごしている日本列島。

 そんな特別なシーズンの個人成績を恒例のセイバーメトリクスで振り返る。まずは野手編。これまで通り100打席以上の選手でランキング。

 まずは出塁率。元祖セイバーメトリクスとも言える指標で、4割を超えると一流と言われる。

 1.鈴木(C).453 2.近藤.422 3.柳田.420 4.吉田正.413 5.森.413 6.阿部(G).411 7.糸井.403 8.山田哲.401 9.ブラッシュ.397 10.坂本勇.396 11.西川(F).393 12.秋山.392 13.丸.388 14.筒香.388 15.會澤.387 16.青木.385 17.マルテ.381 18.大島.376 19.ビシエド.374 20.中村(S).373


 .450を超えると球史に残るレベルだが、鈴木がこれをクリア。柳田はケガの離脱が無ければチームを優勝に導いていたかも。これだけの数字を残している阿部が引退するのはもったいない。活躍した印象は無いのだが、マルテが高い数字を残しており、クライマックスシリーズでは改めて注目したいし、来季残留すれば脅威の的となるかも。

 続いて、すっかりおなじみの指標となったOPS。出塁率+長打率で計算され、8割を超えると一流。10割を超えると超一流。

 1.鈴木(C)1.018 2.坂本勇.971 3.山田哲.961 4.グラシアル.960 5.森.959 6.吉田正.956 7.ブラッシュ.936 8.柳田.936 9.バレンティン.917 10.山川.912 11.ソト.902 12.ロメロ.902 13.筒香.899 14.阿部(G).892 15.中村(L).887 16.丸.884 17.浅村.878 18.福田(D).877 19.デスパイネ.875 20.ビシエド.870

 鈴木が唯一の10割超。チームはBクラスに沈んだが孤軍奮闘していたことが数字から分かる。レギュラーの座を奪われた福田だが、少ないチャンスで見事な数字を残していたのが意外。来シーズンはレギュラーを奪回できるか。

 最後は足の速さを数値化したSPD。算出式はとても複雑だが、盗塁成功率、盗塁企図数、三塁打、得点が多いと数値が上がり、7.00を超えると一流とされる。

 1.周東22.54 2.佐野(B)9.01 3.重信7.39 4.遠藤7.35 5.野間7.02 6.岡6.94 7.源田6.38 8.近本6.16 9.山本(G)5.97 10.山崎(S)5.94 11.外崎5.92 12.山田哲5.87 13.荻野5.75 14.小田5.43 15.後藤5.33 16.石井5.19 17.西川(F)5.15 18.釜元5.06 19.福田(B)5.02 20.乙坂4.96

 計算ミスかと見間違うほど桁違いの数字を残したのが周東。佐野もこの脚力を活かして来シーズンはレギュラーに定着したい。スランプに陥った印象が強い野間も、足は健在だったようだ。セ・リーグ新人王候補筆頭の近本は、並み居る韋駄天たちに肩を並べる好成績を残していた。

 昨シーズンの数値はこちらから。
 「セイバーメトリクス2018 野手編

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