2018年8月13日月曜日

MLBのトレード事情

 今年は日本でもトレード期限ギリギリでの駆け込みトレードが目立ったが、やはりトレードと言えばメジャー。フラッグディールは日本でも報道されることがあるが、開幕直後からトレードは活発で、今シーズンも7月31日までで106件ものトレードが成立しており、単純計算で1チームにつき7件のトレードに関わっていることになる。日本では考えられない。ちなみに、8月1日以降もウェーバー公示後のトレードがバンバン成立している。

 この106件だが、内訳を見ると、日本では見慣れない内容のトレードがある。74件は、選手同士のトレードだったり、金銭が絡んでいたり、中には無償トレードもあるが、どれも日本でも見るパターン。だが、残りの32件は、ちょっと違う。

 32件のうち、11件はトレード相手が後日発表(To Be Named Later)となっている。これは文字通り後日発表されるものであり、規定では6ヶ月以内に決定することになっているらしい。このため、シーズンオフに決まることが多く、特に8月以降のトレードは交換相手もウェーバー公示をクリアする必要があるため、そのリスクを回避してシーズンオフにトレードする目的で後日発表扱いにすることもある。また、DL中の選手はトレードできないため、交換相手がDLに入っている場合も、この扱いになる。

 残る21件はトレード相手が今後検討(Future Considerations)となっている。これは、文字通り今後検討されるということではなく、選手でも金銭でも無い「別の何か」を指していて、多くの場合はインターナショナル・ボーナス・プールと報じられている。メジャーでは海外選手の獲得に使える契約金には上限が設けられているが、この枠をトレード相手として使うのである。つまり「Future Considerations(今後検討)」を多く獲得しているチームは、海外選手の獲得するための資金をたくさん手に入れている状態ということになるので、こういったチームはもしかしたら、シーズンオフに有力な日本人選手を獲得することを考えているのかも知れないとも読み取れるのである。ただ、今年は話題になりそうなFA選手は居なさそうだけど。

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