相手を指差し、死ねと強く念じることによって、殺すことができる能力。こんな能力を持った19才の少女。この少女が20歳になった時に、積み重なった恨みを晴らすべく、両親を殺そうと決意した。しかし、20歳の誕生日を迎える直前に、母が病に倒れる。あなたは病気なんかで死んで欲しくない、あたしが殺すのだから。
こんな殺伐とした設定で始まるこの小説。一見、夏にピッタリなミステリー小説のようだが、これは医療モノであり、ホームドラマであり、そして主人公の微妙な心情の変化を楽しむ文学小説。
言動がとってもシニカルな主人公の路子。どんな時にも真摯な態度が印象的な医者の鷺森。素直で健気ででもその裏に何かしらの影めいたものを感じさせる入院患者の彩乃。それぞれが大きな役割を果たしていて、両親を自分の手で殺すことが目的の主人公の心情が、少しずつ揺れては、また元に戻る。この心情の動きがこの小説の醍醐味だ。
登場人物が少ないからこそ物語の世界観に入り込みやすく、読めば読むほど惹き込まれていく。そして読んでいるうちに、これを原作としてラジオドラマを作りたくなってきた。
医者役は、Kゴンかな(内輪ネタでスイマセン)
※普段本を読まない僕が、何故急にこの小説を手にと取ったのか?一応もっともらしい理由はありますが割愛します。
死なないで (徳間文庫) 価格:¥ 600(税込) 発売日:2010-08-06 |
そこまで言われちゃあ、「もっともらしい理由」が...
返信削除夏休みの読書感想文か???
>hiroshiさま
返信削除そこはスルーしておいてくださいませ(^-^)
そこまでレス返されるとスルーしづらいな…。
返信削除もしかして、
「この本面白かったんだけど、よかったら読んでみない?」
と黄色い声で薦められたとか♪
>hiroshiさま
返信削除そうとう病んでますね。
うん、結構きてるかも…。
返信削除バレた?