2020年2月10日月曜日

シネマレビュー 「パラサイト 半地下の家族」

 アカデミーの作品賞受賞作品は必ず鑑賞するようになって10数年経ったが、授賞式の日に観たのは今回が初めて。飛び石連休の中日ということもあってか、劇場は混んでいた。

 物語の主人公は貧困を極める4人家族。長男は、友人の紹介で豪邸に住む会社社長の娘の英語の家庭教師になり、その縁で、妹はその家の末っ子の美術の家庭教師に、父は運転手、そして母は家政婦として働くことになる。映画のタイトル通り、家族全体が社長一家にパラサイト(寄生)状態というわけだ。

 但し、あくまでも偶然の紹介という風に装っているため、社長一家には4人が家族であることは明かしていない。そんなある日、社長一家は末っ子の誕生日を祝うためにキャンプに出掛ける。誰も居なくなった豪邸に主人公一家は集まり、酒盛りを始めるのだが、あいにくの悪天候によりキャンプは中止となり、社長一家は帰宅。バレたら一大事のところ、何とかギリギリのところで脱出する。

 その翌日、末っ子の誕生日のお祝いができなかった社長一家は、改めて自宅でパーティーを開き、主人公一家もそれぞれの立場でパーティーに参加するのだが、そこでまさかの出来事が。

 という感じなのだが、この「まさかの出来事」が、どうにも腑に落ちない。何故、あそこで主人公はあの行動を取ったのか。

 この映画は韓国映画なのだが、韓国人の感性だと分かるのかな。途中まで、面白い展開だっただけに、最後のオチだけがどこか引っかかるという印象だった。とは言え、アカデミー作品賞を受賞するのだから、あのオチには、1回観ただけでは分からないような、深いメッセージがあるのかも知れない。

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