2020年2月12日水曜日

ノムさん死す

 野村克也氏が亡くなった。享年84歳。近頃は衰えた姿を見せることも多く、そんなに遠くない日にこの日が訪れるとは思っていたが、とは言え急な出来事で驚いた。

 自分自身、ノムさんの現役時代は知らなくて、初めて知ったのは解説者時代。まだそんなに野球に詳しくなかったが、それでも配球を読む独特の解説がとても印象的で、記憶に残っている。

 最も印象的だったのは90年代のヤクルト監督時代。不思議と、優勝と4位を繰り返していたが、それでもヤクルトの黄金期であったことに疑いはない。中でもその中心的存在だった古田を育てたことは有名だが、捕手出身の飯田や秦を野手に転向させて捕手出身者中心でチームを作ったことも特徴的だったし、広沢や池山をただのスラッガーから、真の主砲に引き上げたのも、歴代2位のホームラン数を記録しているノムさんだからこそできたことでは無かったのだろうかと思っている。楽天監督時代にも、同様にただの長距離砲だった山崎をチームの軸となり得る4番打者に引き上げているし、野村再生工場とよく言われていたが、再生するだけではなくて、スターを作る指導力もあったということだろう。

 亡くなる直前まで週刊ベースボールで連載を持っていたし、まだまだコラムを読みたかった。

 ノムさんが望んだことにより、今年から背番号19を付けることになったソフトバンクの甲斐。できれば、公式戦で背番号19を背負ってプレーしている甲斐の姿をノムさんに見て欲しかったし、その時にどんなコメントを残すのか、聞きたかった。合掌。

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