2009年10月31日土曜日

シネマレビュー 「THIS IS IT」

 ある意味、拷問のような映画だ。

 マイケル・ジャクソン幻のファイナルツアー「THIS IS IT」のメイキング映像そのものであるこの映画。ただ、リハーサルは完成段階に近かったことを伺わせる映像になっていて、セットも衣装も本番さながら。このため、客席に観客が居ないこと以外は、普通のライブ映像と何ら変わりない迫力。まるでライブ会場に居るかのような臨場感だ。

 演じている楽曲は、ベスト・オブ・ベストと言える内容で、更にはJACKSON 5時代の曲もあり、MJのヒストリー全てが、このセットリストに組み込まれている。このツアーが実現されていたら、もうそこは興奮のルツボであったであろう。

 しかし、これは映画。当然上映されているのは映画館であり、立つことも歌うことも踊ることも許されない。これだけの映像をじっと座って静かに見続けるのは、あまりにも拷問が過ぎる。

 考えようによっては、幻のツアー”THIS IS IT”に、たかが2,000円弱で参加できるとも言えるので、これほどオトクな映画はないが、立てない歌えない踊れないの三重苦のストレスとも戦わないといけないこの映像作品。それを差し引いたとしても、音楽ファンなら、見ておいた方がいい作品だと思う。

○セットリスト
01. Wanna Be Startin' Somethin'
02. Jam
03. They Don't Care About Us
04. Human Nature
05. Smooth Criminal
06. The Way You Make Me Feel
07. Shake Your Body
08. I Just Can't Stop Loving You
09. Thriller
10. Beat It
11. Black Or White
12. Earth Song
13. Billie Jean
14. Man In The Mirror
(エンディング)
ED1. This Is It
ED2. Heal The World

 個人的にはSmooth Criminalの演出で、一番テンションが上がった。Man In The Mirrorを最後に持ってくるあたりがニクい。

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